
妖魔滅伝・団右衛門!
第6章 妖魔滅伝・嘉明!
団右衛門は体をぴくりと震わせ身を退こうとするが、嘉明の舌が口内を掻き分け侵入すれば欲に火をつける。嘉明の腰を抱くと自らも嘉明を貪り、身が砕ける程に交じり合った。
「ん……、待て、もう清正が着くから、一度離せ」
団右衛門が嘉明の着物の中に手を差し入れると、嘉明は首を振り離れる。高揚した頬は嘉明を色付かせそそるが、清正が来て困るのは団右衛門も一緒である。
「ちっ、なんで来たんだあいつ」
自分で呼んでおきながら愚痴を漏らし、団右衛門は嘉明に耳打ちした。
「なあ、続きは夜か? 皆を救出したらすぐでいいだろ?」
「お前が報酬に望んだのは接吻だろう? 続きも何もあるまい、義理は果たしたぞ」
「はあ!? あんな事されたら、もっとやりたくなるのが男ってもんだろ!」
「まったく……身を労り休むという選択はないのか」
嘉明が頭を抱え溜め息を漏らしたその時、ちょうど清正の姿が目に入る。清正は誰よりも早く嘉明の元に駆け寄ると、肩を掴み怪我がないか確かめた。
「……無事のようだな。遅くなってすまなかった」
「いや、援軍感謝する。かたじけない」
