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妖魔滅伝・団右衛門!

第1章 夜討ちの退魔師団右衛門

 
 だがそれに反し、裸の身に染みる冷たさと、八代が押さえる手の熱さは今まで以上に感じるようになっていた。

「これは……」

 まずいな、と呟く事すらままならない。八代はもう一度嘉明に唇を寄せ、今度は男女の交わりの如く舌を絡ませた。

「ん……ぅ」

 力は抜けるのに、蹂躙される熱は鮮明に襲ってくる。それはここ数日嘉明を密かに悩ませた淫夢と同じで、胸に不快と快感を同時に起こしていた。

「美味い体だ……これが手垢も付けられず残っていたとは、嘉明の主君には感謝しなければならないな。上玉の魂は、大概大将が食らって汚してしまうものだから」

 感嘆の溜め息を漏らし、八代は嘉明の体を検分するかのようにゆっくり撫でていく。内に鍛えた筋肉を秘めた腕、武勲の証がちらほらと残る腹、そして誰も触れた事がないであろう、両胸の突起。鬼の毒が回った嘉明は、押さえつけずとももう逃げられない。八千代は両手で突起を押し潰し、こね回した。

「は、あっ……」

 力が抜けている分、体には障害がなく快楽が響く。ぴくりと体を震わせ、嘉明は色めいた吐息を漏らし始めた。
 

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