
妖魔滅伝・団右衛門!
第2章 嘘つき団右衛門
「ぁ、う……団、も……来る……っ」
嘉明の幹は触られていないが、先から欲をこぼしていた。団右衛門も天国のような感覚に、建て前を忘れ耽っていた。
「オレも、限界だ……中に出す、ぞ」
出さなければ話にならないのだが、団右衛門は思わず確認してしまう。しかし嘉明もそこまで頭が回らず、言葉を発しようとしても喘ぎしか出ない口の代わりに、首を縦に振った。
「くっ……は、あっ!」
団右衛門の精が中へ注がれた瞬間、嘉明も極め身を震わせる。
「あ、ああっ!!」
後ろだけで放たれる子種。八代が喜ぶそれは、嘉明の腹に飛び散り体を汚す。しかし絶頂の余韻に浸りながら息を乱す姿は、団右衛門の性を限りなく高ぶらせた。
「……あのさ」
団右衛門は自身を抜かずに、小刻みに揺らしながら訊ねる。
「一回すれば本当は充分なんだが……もう一回、駄目?」
達したばかりで飛んだ思考では言い訳も思い付かず、団右衛門は正直に頼んでしまう。だが嘉明は蕩けた目で団右衛門を見つめるばかりで、答えようとしない。やはり策がないと駄目かと、団右衛門は自身を抜こうと腰を引く。だが嘉明の足は解かれる事なく、団右衛門を押さえた。
