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妖魔滅伝・団右衛門!

第2章 嘘つき団右衛門

 
「必要なのは、精に込められた念であってそのものじゃない。けっこう時間も経ってるし、力は充分に吸収してるさ。となれば、残った精そのものはあんたにとっちゃただの異物……自分で掻き出したいなら、それで構わないが」

 滑らかに走る言い訳に、団右衛門は内心で自画自賛する。全くの嘘でも平然と言われれば真実味を増し、嘉明は疑いを引いて頷く。団右衛門はすぐに指の動きを再開させると、中から精を掻き出そうと指を曲げた。

 いかな武士と言えど、内股に傷がつくような怪我はあまりない。山奥にある雪原のごとく白い太股に、団右衛門の精が伝って流れていく。自分の精だと考えると抑えられたが、その淫らな内股にかぶりつき、濡れた後ろをぐしゃぐしゃに舐めたい衝動が襲った。

「ただ掻き出してるだけなのに前まで勃たせて……やらしい主だな、あんたは」

 団右衛門は後ろから指を抜くと嘉明の背に覆い被さり、耳元で囁きながら嘉明の下腹部に手を回す。

「優しくされれば感じると言ったのは……どこのどいつだ。仕方ないだろう」

「悪いなんて言ってねぇよ。あんたのやらしい体、最高だ」

 するといっそう嘉明自身は固くなり、淫靡さを増した。
 

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