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幻星記序章~白夜の時終わりぬ…だが黎明の時来ず

第6章 〈魔王シセリウス〉

〈シュレイアール城〉をあとにして、〈六の剣〉を、先頭に、カーン…エイナ…ミリリア…リューンが続く。〈王都セアムナール〉は、二キロほど東に行った所にあり街としては、そこそこの広さをもつ。活気溢れる城下町の中ほど…洗練された街並みが広がる一角に入る〈六の剣〉達。
こじんまりとした家の中に入ると…二階へと案内された。二階は、四部屋あり…その一つに案内された。入ると、寝台に優雅に…腰掛ける〈魔王シセリウス〉の姿があった。滝が流れ落ちるような…腰まである豊かな銀の髪。深い紫水晶のような瞳は、優しさをたたえている。〈三の剣〉より5地【センチ】ほど高いー191地。
「陛下…。レリー達を連れて来ました。」
「ご苦労様…。レリー…久しぶりですね。」
「はい。ご無沙汰しております。」
「ミランダ…エイナ…。下がって下さい。」
「はい…。かしこまりました。」二人が下がって行ったのを確認すると
「リューン…。夢を見たそうですね。」
「えっ!!。」
「〈シセリウス陛下〉と、〈六の剣〉は、心話で繋がっている…。」
「俺が、見たこと…聞いたこと…全てー陛下に筒抜けだ。無論…〈ネイア〉様もご存知だ。」
「はぁー。」呆然としてしまう。
「リューン…。」!にっこり…優しい笑顔を見せる。どぎまぎしてしまうリューン。
「〈スフィア〉が呼んでいるそうですね。」
「ほへぇ!!。」
「〈大地母神スフィア〉様…。」
「そうですよ…。エイリシュナ…。」
「エイナの本名が知っているの?。」
「レリーの本名も知っていますよ。」
「レプナカーンだ。」
「ところで…この後の予定ですが、しばらく…王都に滞在してもらいます。」
「はい…。承知しました。」カーンが、代表として答える。
「後は城に帰ってから話します。〈六の剣〉…。」
「はい…。」〈シセリウス〉を横抱きにする〈六の剣〉。
「おまえたちが、結界を壊して、無理やり入って来るからよ。」
「申し訳ございません。」
「あの子がいない時で本当に…よかった。」
「あの子って?!。」
「〈三〉だ。今…修練島に籠もっている。呼び出しを掛けている。」
「〈紫銀の剣〉様…。」
「あいつの癇癪ほど恐ろしいものはない…。」
「話は、後にしましょう…。」
「はい…。」
〈六の剣〉を先頭に、カーン…エイナ…ミリリア…リューンと階下に降りて行く。
七時の鐘がなる。





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