テキストサイズ

幻星記序章~白夜の時終わりぬ…だが黎明の時来ず

第2章 〈刀〉

「逃げろ!!ー」
左右の剣で、放たれた小刀を叩き落としながら…怒号を上げるカーン。ミリリアの手首を掴みながら…中剣を振り回すエイナ。動く度に大きな胸が躍る。
一人…事態が、飲み込めず…仁王立ち状態のリューン。
かんまなく降り注ぐ…小刀ーそれを、一人…叩き落としながら…前方を行くカーン。その後を…エイナとミリリアが続く。その後ろを…遅ればせながら…続くリューン。
前方左右から四人の人影…飛び上がり…襲い掛かる。それを左右の剣で、弾き返すカーン。右の剣を放り投げると、すかさず…右手で、小刀を二本…放つ。
その合間にリューンを襲うとする。だが…カーンが、後方に飛び…左右の足で、弾き返す。
左右を身の丈より高い草に覆われ、足元は、大きな石がごろごろ転がる悪路…。四方八方から…かんまなく攻撃をしてくる刀達。左腕の腕輪の貴石は…緑柱石-〈六の刀〉。二十歳前後の…少なく見積もっても七、ハ人は、いるだろう…。
「ちえっ」舌打ちをしながら小刀を三本…放つ。
こののまま行けば…昨日の上陸地点近くの開けた…崖に出てしまう…。
〔分が悪いなぁ…。〕内心そう思いつつ…襲いくる〈六の刀〉と一人…悪戦苦闘しているカーン。
「カーンー!!」エイナの声で、我に返る。道が、開けて来た…。

〈六の刀〉の副官ナイサは、焦っていた。傭兵一人に…ここまで応戦され続ける事態に!!。
〔技を出すしかないか?〕
「ナイサー!!」レノアールが、声を掛けて来た。道が開けて来た…。意を決し…カーンの遥か…前方に…踊りでると、気を溜め始めた。
〔中技を出すつもりかー!!〕左右から襲いくる〈六の刀〉達を…気合いで、吹き飛ばし…
「エイナー!!」ミリリアを引っ張るように掴みながら…エイナが、抜けて行く。カーンが、その後に張り付くように…身を踊らすと
「リューン!!」転がるようにして…抜けて行く。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ