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タバコとシャボン玉

第4章 心


───夕方。


達也が、三人で飯でも行こうと言っていたが、用事があると嘘をつき、二人だけで行くように仕向けた。


少し残念そうな達也と、少しも残念そうじゃない幹子を見て、なんだか笑ってしまった。



───今日は、夕日がとても綺麗だった。



空を真っ赤っかに染めた太陽は、まるで恥ずかしがるように、海から少し顔を出していた。



私は、あの公園に来ていた・・・。



特に、何も考えずにここに来た。休憩所で一人、沈む太陽を眺めていた。


一人で、綺麗な景色を眺めていた・・・

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