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僕と娘の話

第7章 僕の過ちの話

「今、何時?今日はやたら早く終わったね」
俺は廊下を歩きながら秘書の松本さんに尋ねる

「11時45分です。どうされます?もう昼食召し上がりますか?」

「あー…そうしようか…
なんかやたら曇ってるな…」

廊下の窓から見えた空は今にも降り出しそうなほど曇っていた

「はい。午後から雨ですから」

確か…里生ちゃん…軒下に洗濯物干してるって言ってたな…

「……一回家帰るわ。洗濯物干してるし。娘も午前では帰らないだろうからね」


松本さんは目を丸くして俺を見つめた

「次長…洗濯物とか干すんですか…」


「君、人のこと何だと思ってるわけ」


そう言うと、松本さんは少し笑いながらスマートフォンで俺の仕事内容を確認

「元々、今日は会議が終わったら仕事は終わりでしたから…お家に帰られてはどうですか?明日の書類なら、私がまとめておきますから」


「お、ありがと!!この借りは…まぁいつか返すよ!!」



松本さんを廊下に1人置いたまま

俺は急いでエレベーターに乗り込んだ

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