僕と娘の話
第7章 僕の過ちの話
車に乗り込み家路についた途端
雨はバケツをひっくり返したごとく
激しく降り始めた
「里生ちゃん…これじゃ軒下に干しても濡れてるぞ絶対…」
昼間の道は予想よりすいていて
15分の道のりが7分ほどで帰り着いた
「すごい降ってるな…」
車を車庫に停め、玄関に急ぐ
玄関の扉はカードキーと指紋
ガチャ…二重ロックを解除し…
あれ…?
玄関の傘立てには少しだけ濡れた折り畳み傘
もしかして…
濡れて硬くなった革靴を脱ぎ
室内に上がる
「帰って来てたの!?」
そこには、室内に洗濯物を干している
里生ちゃんの姿だった