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僕と娘の話

第13章 本当のこと

「順くんが変なことを言っていたとしても嘘ですから
本気にしないで下さい。
順くんとは本当に何もないんです」

あぁ。こんなに一生懸命に俺に訴えているのに

何もない…
あの男は初めての相手だって言ってたぞ
女の子にとっては特別なんだろう…?

里生ちゃんを信じたいが
あの男の一言が俺の思考を邪魔する

俺は無意識のうちに睨むような目で里生ちゃんを見ていた
「里生ちゃんにとっては、初めての相手なんじゃないのか?」

里生ちゃんは、目を大きく見開き

口をギュッと結ぶと
下を向いて何も言い返して来ない

本当に初めての相手なのか…

あんな失礼な男と、この子はセックスしたのか



俺は頭が真っ白になって

里生ちゃんの腕を掴む
逃げられない程強く掴むが里生ちゃんは抵抗しない
俺は里生ちゃんの身体を
自分の方に引っ張る

里生ちゃんは目の前の俺に倒れ込み
ベッドに膝をついた形で
俺の膝の上にお尻を置いて座った

いきなりのことに驚いて
声も発しなかった


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