王子様のプロポーズ〜クロード編〜
第2章 ノーブル様とゼン
10年の月日が経ちファッションショーのパーティー会場でノーブルとゼンと再会した。
ノーブルはユリにノーブル城に来る様に誘っていた。
ユリはピエールからフィリップのウィル王子からの手紙を受け取りフィリップ城へ行く前にノーブル城へ向かった。
ノーブル城を見て
ユリ:「こんな立派な所に住んでるんだね〜」
子供の様にキラキラした目でノーブル城を見上げるユリを微笑ましく見つめるゼン。
しかし彼は少し怒った顔でユリに迫る。
ユリ:「ど、どうしたの?」
ゼン:「何故あの時会ってくれなかった?」
ゼンはユリは悪くないと分かりつつも1人で日本までユリに会いに行き会えないままだった事を引きずっていた。
それはユリも申し訳ない事をしたとずっと気にしていた。
ユリ:「・・・ごめんなさい」
俯き申し訳なさそうに謝るユリを見てこれ以上責める事は出来ない。
ゼンはユリを優しく抱き締めると
ゼン:「貴方が生きていてくれて良かった・・」
ユリ:「・・・!///」
その言葉にユリは涙が出る。
そんなユリにゼンは優しく指で拭う。
ゼン:「さ、ノーブル様がお待ちです。行きましょう。」
ユリは頷くとゼンが子供の頃の時の様に手を差し伸べるとユリもその頃と同じ様にゼンの手を握り締め歩く。
その後、ユリはノーブルとゼンと3人で楽しいお茶会をした。
そこでユリは自分が弁護士である事を告げながらも何故かピエールの下でデザイナーとして働き更にフィリップのウィル王子から専属デザイナーの依頼が来ている事を話した。
ノーブルは驚く事もなく穏やかな笑顔で
ノーブル:「それはウィル王子が羨ましいのぉ〜ゼン」
ゼン:「ええ、どうせなら私達の洋服も着くって欲しいです」
穏やかに言う2人をユリは交互に見つめる。
数日前のノーブル城での6カ国会議で各王子達が集まった定例会の時。
議題が終わるとウィル王子がノーブル様に尋ねる。
ウィル:「ノーブル様」
ウィル王子がノーブル様に尋ねる所を他の王子達も見つめる。
ウィル:「以前ファッションショーのパーティーで駆欄 ユリさんと親しくされてましたがお知り合いだったんですか?」
ロベルト:「あー!それ俺も気になってたんだ!」