王子様のプロポーズ〜クロード編〜
第2章 ノーブル様とゼン
ロベルト王子が口を挟む。
ノーブル:「ああ、勿論わしとゼンは古くからの大事な友人じゃ。わしにして見ればユリは大事な孫も同然じゃよ」
その言葉に王子全員が驚く。
その中でグレン王子がウィル王子の横に立ちノーブルに尋ねる。
グレン:「彼女は元々デザイナーなのですか?」
この質問にジョシュア王子が意を唱える。
ジョシュア:「何を言っている。ピエールの下で働いていたんだから当然だろう」
何を聞いているんだと言う様な顔でグレン王子を見る。
しかし
ゼン:「いいえ、彼女は弁護士です」
王子全員:「え?」
グレン:「そうか・・彼女が・・」
ウィル:「どうかしたの?」
グレン:「ああ、うちの議員の汚職を次から次へと裁判で暴いてくれた女性弁護士の名前が日本の弁護士だと聞いていたもので・・。名前が同じだったからちょっと気になってただけです」
エドワード:「私も新聞で読みましたが彼女が本物ならシアべエル統一にも大きな貢献をした本人という事になりますね」
グレン:「ええ、何しろ裁判では必ず勝ち、プロファイルを得意としているそうですから刑事事件の謎も解いてしまうんだとか・・」
ウィル:「へえ〜凄いね」
キース:「本当か?全然そんな風に見えねえけどな」
ジョシュア:「確かに子供みたいにポヤンとした感じだしな。そんな大それた事を成し遂げる女には見えんかったな」
ロベルト:「でも本物なんでしょ?ギャップがあるって事だよね。アル、うちの弁護士になって貰えたら心強いと思わない?」
アルベルト:「本気ですか?」
ウィル:「ちょっと待って!彼女はうちのデザイナーとして雇うつもりなんだけど・・」
ロベルト:「えっ!?ウィルりん本気!?」
グレン:「本気ですか?」
キース:「あいつはただの下働きのスタッフだったんだろ?」
ジョシュア:「それどころか本業じゃないのに正気か?」
エドワード:「けれど彼女のデザインした服はとても素敵でしたよ」
グレン:「確かに素人にしては高いレベルでしたね」