王子様のプロポーズ〜クロード編〜
第1章 プロローグ
オリエンス空港からシャルルへ渡った。
シャルル1日目は紫煙の紹介で高級そうなホテルに宿泊しのんびりシャルルの街並みを散策する。
2日目、依頼者のジョン・ピエールの店に行く。
すると中からオカマの様な男が笑顔で迎えてくれた。
どうやらその人こそがジョン・ピエール本人らしい。
ピエール:「あ〜ら!ベイビーちゃんいらっしゃい〜!」
ユリ:「どうも弁護士の駆欄 ユリです」
ピエール:「堅い挨拶は結構よ〜さあ!さあ!中に入って!」
即されるまま店内に入ると煌びやかな洋服が並ぶ。
ジョン・ピエールの作品の洋服が美術作品の様に飾られている。
そして店内の奥へ行くと一変して多くのスタッフらしき女性達が忙しそうに働いている。
ピエール:「今はショーに出す作品に大忙しなのよ〜」
ユリ:「ショー?」
ピエール:「今度、シャルルコレクションのファッションショーがあるのよ。毎度出てるんだけど今回はちょっといつもと違う雰囲気の作品を試みたくてみんな必死に作品を考えてるのよ」
ユリ:「へえ〜・・」
ピエール:「さあ、こっちよ」
案内されたのはピエールの事務所らしき部屋だった。
応接用のソファに座り本題に入る。
手紙の記載通り顧問弁護士の依頼だった。
ユリは断る理由もないので取り敢えず請け負う事にした。
ピエールと幾らか話し終えた後邪魔にならない様に仕事を見学させてもらう。
何人かのスタッフはスケッチブックにデザインを描いている。
それをピエールに見せるとピエールは首を横に振る。
ピエール:「ノーね。ダメよ〜ダメダメ!これじゃあつまらないショーになっちゃうわー」
ダメだと言われた絵を見るが確かに地味に感じる。
恐らくもう少し華やかさが欲しいのだろうか?
そこでいつの間にか真後ろに来たピエールがユリに言う
ピエール:「貴方も何か描いてみると良いわ」
ユリ:「え?」
ピエール:「貴方にはそうね〜・・男性用の服をデザインしてみてちょうだい」
何故?という疑問符が残りつつ渋々スケッチブックとペンを受け取り描くことに。
それからユリは弁護士の仕事からいつの間にかデザイナーとして働く事が増えて行くのだった。