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王子様のプロポーズ〜クロード編〜

第3章 フィリップ城へようこそ

ユリ:「いえ!無いです!」


クロード:「コホンッ!言っておきますけど、ウィル様から貴方の面倒をしっかり見る様にと言われておりますので。また貴方に何かあっては私に責任が問われます」


ユリ:「大丈夫です!クロードさんに迷惑は掛けません!」


クロード:「は?」


ユリ:「確かに私今は不眠症ですけど死んだりしません。それに私の事で何かあってもクロードさんには絶対迷惑は掛けませんから安心して下さい!だって私一応弁護士なんですよ?」


無邪気な笑顔で言う言葉はとても弁護士とは思えないほどあどけなかった。


クロードは少し頬を染め誤魔化す様に咳払いする。


クロード:「全く・・どこからそんな自信が・・///」


ユリ:「えーそんなに私頼りないですか〜?」


プーっと頬を膨らませて言うユリ


クロード:「ええ、まるでお子様にしか見えません。」


ユリ:「酷い!私こう見えて20歳越えてるのに!」


クロード:「ほお、20歳越えてる割には精神年齢は全く成長されて・・」


ユリ:「もう良いですよ、子供で・・」


拗ねたユリは兎の縫いぐるみをギュッと抱きしめたまま外方を向く。


クロードはそんなやり取りが楽しくユリを優しい眼差しを向ける。



クロード:「さてと・・朝食をお持ちしますがよろしいですか?」


ユリ:「あ、はい。でも・・朝食ぐらい自分で・・」


クロード:「先ほども言いましたでしょ?貴方の面倒は私が見る役目なんですから貴方は大人しくしていて下さい」


ユリ:「はい・・」


クロードが出て行くと


ユリ:「(なんか優しくなった・・?)」


ユリはクロードの態度が柔らかくなった事に頬が緩んだ。



そして廊下を歩くクロードは自分自身の変化に戸惑っていた。


クロード:「私がウィル様以外に・・///」


胸がドクドクと高鳴っているのを抑えクロードはユリの為に朝食を取りに向かった。


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