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ユリの提案でクロードとユリはフィリップの街のレストランで昼食を取る事になった。


クロードもいつもの執事服からフォーマルな服装に着替えていた。


ユリ:「執事の服じゃないんですか？」


クロード:「ええ、今日は有給扱いにして下さいましたから戻ってからももう仕事はありません」


ユリ:「なんかすいません。貴重な休みに付き合わせてしまったみたいで・・」


クロード:「お気になさらず。私もこうして街を歩くのは久しぶりなので良い気分転換になります」



クロードの気遣いに頬を緩ますユリはクロードと共にフィリップの街を散策する。


フィリップの人達はお昼時皆外食やパンやサンドイッチなどを買い公園などで食べる習慣があるようだ。


ユリ:「へえ〜・・凄い人・・」


クロード:「ユリ様、あそこのレストランに空席があるみたいなので私達も昼食にしますか？」


ユリ:「はい」


クロードはレストランのドアを開けユリを中に即すと店員が来る。


ユリがテラスの方を見ているとそれに気づいたクロードが店員にテラス席に案内をお願いする。


メニューを見る。


ユリ:「お勧めは何ですか？」


店員:「うちはミートパイが人気です。他は旬の野菜のキッシュなどがお勧めですね」


ユリ:「じゃあ旬の野菜のキッシュにします。クロードさんは？」


クロード:「では私はミートパイを頂きましょう。」


そして飲み物とサラダとスープを注文してユリは再び外の景色を見つめる。


ユリ:「ふふ」


クロード:「どうかしましたか？」


ユリ:「奥の公園でランチしてるカップルかなぁ？会話が面白くて・・」


しかしユリが示した場所はテラス席からかなり遠く離れている為、クロードには全くカップルの会話は聞こえて来ない。


クロード:「私には全く聴こえませんが・・ユリ様は耳が良いんですね」


ユリ:「そうですか？多分日本語だったからかな・・自然と耳に入って来ちゃったんだと思います。」


クロードは目を見開きもう一度カップルを見ると確かにアジア系と思われる2人が仲良さげに公園でランチをしている。


すると端整な顔立ちの男とクロードの目が合う。


僚一:「・・・・」


クロード:「・・・・」