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王子様のプロポーズ〜クロード編〜

第4章 ショッピング


公園のベンチに腰掛けている男女2人は日本から来た小説家とシンデレラ編集部の社員。


廣瀬僚一と塔真 利麻。


クロード:「・・・・」


僚一:「・・・・」




利麻:「僚一さん?」


僚一:「あ?」


利麻:「どうかしましたか?」


僚一:「いや・・何でもない」


僚一はクロードと目が合った後彼の前に座る女性に目が移る。


僚一:「(日本人・・?)」


僚一は目的の女性と似ていると思いジッと見つめるとクロードの眉間の皺が寄る。




クロード:「・・・・・」


ユリ:「クロードさん」


クロード:「!」


ユリ:「あの男性日本じゃ有名な方です」


クロード:「ご存知の方なのですか?」


ユリ:「ええ、有名なベストセラー作家 廣瀬僚一です。恋愛小説家です。」


クロード:「ほお・・」


クロードとユリ元に注文の料理が届く。


ユリ:「んっ!美味しい!」


ユリは久々に食欲が湧く勢いでキッシュをパクパク口に運ぶ。


クロード:「そんなに慌てて食べてたら喉を詰まらせますよ。ほら・・」


クロードの手が伸びてユリの口の端に付いたものを取るとそのままクロードは自分の口に入れた。


ユリ:「!///」


ユリはなんだか恥ずかしくなり紅くなった表情を隠す様に俯く。


クロード:「・・・・////」


一方のクロードも自分の取った行動に自然と頬が紅く染まる。


そして誤魔化す様にユリの今後の教育に付いて考えた。


クロード:「(ユリ様はウィル様の専属デザイナーとして採用された訳ですから今後のフィリップでの決まり事やマナーなどを学んで頂かなくては・・。それだけでなくノーブル様との深い仲なのですから立派なレディーとして教養が必要かもしれない・・ブツブツ・・)」


ユリ:「クロードさん?」


クロード:「いえ、何でもありません」


不敵に微笑むクロードの表情にユリはなんだか嫌な予感が湧く。

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