テキストサイズ

王子様のプロポーズ〜クロード編〜

第5章 パーティー

何か意味深な笑みを浮かべているロベルト王子。


気付けばユリの周りにウィル王子意外の王子達が集まりそれを見ている周りの人々がヒソヒソと話している。


『何よ!あの女!どこのご令嬢よ!』


『流石は王子達はお目が高いな・・』


『ああ、私もチャンスがあれば話し掛けてみたい』



ユリ:「・・・・」


しっかりとユリの耳に聴こえている。


そして奥の壇上がある付近にウィル王子とクロードと知らない男性と女性が会話をしているのが聴こえてる。


ユリはなんとなくその会話に神経を集中させているとなんだか重苦しい空気の中、ウィル王子は男性と女性をさり気なく遠ざけようとしている様だった。


『やれやれ困った弟だ』


男性が溢した一言でその彼がウィル王子の兄 スティーブ氏であるらしい事が分かった。


『行こう。セシル』


もう一人の女性はセシルという名らしい。




ユリ:「・・・・」


キース:「何ボーッとしてんだ」


ユリ:「いえ・・場慣れしてないのでどうして良いか・・」


キース:「フン、これだから庶民は」


ユリ:「(庶民って・・💧)」


キース:「ほら」


ユリ:「え?」


キース王子が差し出したのはシャンパングラス


ユリ:「ありがとうございます。頂きます。」


ユリはキース王子からシャンパングラスを受け取り一口飲むと甘くスッキリとした味が口に広がった。


ユリ:「あ、美味しい!飲みやすいですね」


キース:「だろ?お前日本人だって聞いたからな。オリエンス人より酒に弱いらしいから丁度良いだろ?」


得意げに言うキース王子にユリはニッコリと微笑む。


ユリ:「はい。私あまりお酒強くなくて・・これならたくさん飲めそうな気がします!」


パアッと明るい笑顔をキースに向ける


キース:「バカ、酒なんだから沢山飲んだら酔うに決まってんだろ!ま、俺は酔った事ねーけどな」


ユリ:「お酒強いんですね。羨ましいです。」


ジョシュア:「日本人はそんなに弱いのか?不敏だな」


ユリ:「中には強い人もいますよ。」


ユリはしばらく王子達と談笑しいつの間にかリラックスしていた。


そしてロベルト王子は執事のアルベルトに引き摺られながら去り、エドワード王子も執事のルイスに呼ばれ席を外した。










ストーリーメニュー

TOPTOPへ