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メイドは男性に震えながらひたすら謝る。


男性:「誰の所為だ？誰が責任を取ってくれるだ？」


メイド:「もっ勿論私の責任でございます！」


ユリ:「どうしてそうなるの？」


男性:「あ？」


ユリ:「今のは貴方がこちらのメイドに一方的にぶつかりましたよ。誰の目にもそう映った筈です。どう見てもこちらのメイドさんは悪くありません。」



男性:「何だと！貴様私を誰だと思ってるんだ！」


ユリ:「勿論存じてます。最近汚職問題やメイドに猥褻行為の疑いでテレビを賑わせていらっしゃるダリウス伯爵ですね」


キース:「あれだけ騒がせておきながらまだ騒ぎたりないのか？」


キース王子がユリの横に立ちダリウス伯爵を軽蔑する様に睨む。


ジョシュア:「これ以上騒ぎ立てるのであれば今後伯爵にはそれ相応の処置を取らせて貰う」


男性:「ぐっ・・しかしあれは勝手にマスコミが騒ぎ立てているだけであって私は何も・・」


ウィル:「何もしていないというならそれを証明してもらおうか？」


ダリウス伯爵:「！」


騒ぎを聞きつけウィル王子とクロードが駆けつけた。


ダリウス伯爵:「もっ勿論ですウィル様・・近々私の身の潔白を証明してみせますとも」


ウィル:「それなら楽しみにしている」


王子達の冷たい目線に居ても立っても居られなくなったダリウス伯爵は足早に去って行った。



キース:「お前意外と勝ち気だな。」


ユリ:「そうですか？」


ジョシュア:「普通庶民が貴族相手に意見は言わんぞ」


グレン:「まあ、でもあんたは例外だろうけどね・・。それより着替えて来た方が良いんじゃないか？」


ユリ:「あ、そうですね・・でも・・」


ウィル:「クロード始末を頼む」


クロード:「畏まりました。ではメイドは本日よりクビに・・」


メイド:「！」


ユリ:「えっ！？」


ウィル:「クロードクビにする必要はない」


クロード:「畏まりました。ではユリ様もお召替えを・・」


ウィル:「ユリの着替えは俺が案内する。」


クロード:「えっ・・しかし・・」


戸惑うクロードを他所にウィル王子はユリを連れ出そうとする。


そこへロベルト王子とエドワード王子が興味深い眼差しでウィル王子を見ていた。