
ベース
第1章 窓の向こう
家に着いたのはそれから15分後くらい
一人っ子の私は父と母と3人暮らし
父は大手株式会社に勤めてる超エリート社員
母はよく分からないけどお偉いさんみたい
まともに勉強も出来ない 運動なんて尚更な私を産んだことを
きっと後悔しているんだろうなぁ
だとしたら申し訳ないな
期待はずれの娘で
16歳にもなって友達といった友達は片手で数えられるほど
もともと内気でひねくれた性格だからかもしれないけど
喘息持ちってことを理由に 他人との関係を避けてきたのかもしれない
弱虫で 本当に何も出来ない私を
不出来な人間を
どうして神様は選んでしまったのかな
