
白衣と天使
第5章 five
雛「…疲れた…」
今日は難しいオベが何件も立て続けに入って、
さすがにもう何をするにも気力がない。
少し時間が空いたので、休憩がてらヤスの病室にでも顔を出そうと考えていた時だった。
業務連絡用の携帯が鳴る。
雛「…はい…村上です…」
看護師「村上先生!302号室の安田さんが、痙攣を起こして、そのまま意識が…!」
雛「…えっ?安田!?はっ、はい!!今すぐ行きます!!!」
思わぬ知らせに、疲れていた俺も、
白衣片手に
部屋を飛び出した。
廊下を早足に駆け抜けながら、
昨日の検査では…、
今朝の様子は…
と、頭の中で、ヤスのことをいっぱいいっぱいに考える。
最近、発作も落ち着いていたし、体調も良さそうだったのに…
俺が色恋に浮かれている間、
知らぬ間に、ヤスの病状を見過ごしてしまっていたのだろうか。
そう思うと、ひどく自分を責めた。
ヤスの病室につくと、
すでに何名かの看護師たちと、たまたま出くわしたらしい医師が、慌ただしく動いていた。
雛「状況は…!!」
急いで、ヤスへ駆け寄ると、
ベッドに横たわるヤスは、力なく目を閉じて、ぴくりとも動かずにいた。
正直、焦っていた。
一人のヤスを想う男として、不安で不安でたまらなかった。
やっと、思いの通じた最愛の人をなくしてしまいそうな恐怖に震えていた。
しかし、俺は医者なのだ。
深く深く深呼吸をして、なんとか冷静になろうと、必死だった。
…俺が守ってたらなあかんねん。
そればかりを、頭の中で何度も何度も繰り返していた。
今日は難しいオベが何件も立て続けに入って、
さすがにもう何をするにも気力がない。
少し時間が空いたので、休憩がてらヤスの病室にでも顔を出そうと考えていた時だった。
業務連絡用の携帯が鳴る。
雛「…はい…村上です…」
看護師「村上先生!302号室の安田さんが、痙攣を起こして、そのまま意識が…!」
雛「…えっ?安田!?はっ、はい!!今すぐ行きます!!!」
思わぬ知らせに、疲れていた俺も、
白衣片手に
部屋を飛び出した。
廊下を早足に駆け抜けながら、
昨日の検査では…、
今朝の様子は…
と、頭の中で、ヤスのことをいっぱいいっぱいに考える。
最近、発作も落ち着いていたし、体調も良さそうだったのに…
俺が色恋に浮かれている間、
知らぬ間に、ヤスの病状を見過ごしてしまっていたのだろうか。
そう思うと、ひどく自分を責めた。
ヤスの病室につくと、
すでに何名かの看護師たちと、たまたま出くわしたらしい医師が、慌ただしく動いていた。
雛「状況は…!!」
急いで、ヤスへ駆け寄ると、
ベッドに横たわるヤスは、力なく目を閉じて、ぴくりとも動かずにいた。
正直、焦っていた。
一人のヤスを想う男として、不安で不安でたまらなかった。
やっと、思いの通じた最愛の人をなくしてしまいそうな恐怖に震えていた。
しかし、俺は医者なのだ。
深く深く深呼吸をして、なんとか冷静になろうと、必死だった。
…俺が守ってたらなあかんねん。
そればかりを、頭の中で何度も何度も繰り返していた。
