
私 と 僕俺
第8章 17年待った初彼①
『LINEでもいいんです。
でも、…なんていうか』
ちょっとおどおどしてる。
なんで私相手に。
『……電話ってよくないですか』
「…苦手なのですが…」
電話は緊張しちゃって
あまり得意じゃない…。
『村瀬先輩の声、
すぐ聞きたくなったりしたら
電話の方がいいかなって…』
俯いて赤くなる耳に
鼻血が溢れそうです。
そして私的にはもう限界です。
「電話番号、お、教えますね」
なんか声裏返ったかな。
どもってるし。
でも小澤くん嬉しそうな顔して
私まで口角がゆるゆる。
