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同窓生

第2章 経験

思わず手で目を覆った。

「美桜も脱ぎなよ。」

でも……やっぱりセックスする覚悟は正直なかった。

ただ気持ちよくなりたいだけだなんて言えなかった。

『やっぱりそこまでは……まだ……』

どこまで分かってもらえるか分からないが、思いを素直に伝えるのは恥ずかしくて出来なかった。

すると
「そっか。ごめん。でも俺は、美桜と肌を重ねたい。抱き合いたい。」

きっと、敦くんなら分かってくれてるに違いない!

そう、信じよう。

一つ頷き、ベッドに潜って、もぞもぞと上だけ脱いだ。

「ベッド入って良い?」

『……うん/////』

ベッドに入ってきた敦くんが私の手を握った。

そして、

「美桜……」

優しい声で呼ばれると胸がキューンて締め付けられる。

『敦くん……』

名前を呼ぶと敦くんが

「耳、首、あとどこが好きなのかなー?美桜は。」

と、また意地悪なことを言う。

『そーゆーこと言わないでよ。』

小さな声で言うと、

「気持ちよかった?」

と、また意地悪なことを言う。

『分かんないもん。』

「じゃぁ、嫌だった?」

『嫌じゃ……なかったよ///』

恥ずかしいから敦くんに背中を向けた。

「可愛い!美桜!」

ガバッ!

後ろから抱きしめてきた。

『ひゃっ!』

びっくりして変な声が出る。

敦くんの胸……温かい。

絡めた腕を撫でるように触れた。

「美桜、こっち向いて?」

『うん』

体ごと、敦くんの方に向きを変えると敦くんが布団をバッととってしまった。

『やだー!』

何も隠す物がないので仕方なく手で胸を隠した。

本当は顔も隠したい。

「手、どけて?」

『やだよ///……』

「じゃぁ、手、どけてくれないと、キス、しないよ?」

『ズルいよー///』

困った顔をしていたら、敦くんが優しく微笑んだ。

キス……
してほしいよ。
でも恥ずかしいよ。

『敦くん……』

ガバッ!

手をどけた瞬間、敦くんに抱きついた。

「あっ!」

『やっぱり恥ずかしい///ちょっとだけ待って!///』

「良いよ///」

胸と胸が密着してる。

肌と肌を重ねるって、気持ちいい!

敦くんの首に回した腕の力を少し弱めて、敦くんの頬にキスをした。

チュッ

「美桜」

また少し、腕の力を抜いて、敦くんの唇に自分の唇を重ねた。


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