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始まりの種

第1章 同級生

そう、僕のこの気持を伝えて今の関係が崩れる位なら・・・


放課後寮に戻るとなぜか恭介がいた


「おー、廉おかえり


遅かったな」


「遅かったな、じゃなくて、なんで恭介が僕の部屋にいるんだよ!!!」


「なんでって・・今日からここに住むからだけど?」


そういう恭介の傍らには大きな荷物が置かれていた


「な・・・い、いきなり何言ってるんんだよ!


第一、僕のルームメイトはどこに言ったんだよ」


「あー・・・


それなら大丈夫


彼なら快く了承してくれたから」


さわやかに返されてしまうと何も言えなくなってしまう


しかし、だからと言ってここで引くわけにもいかない


このまま恭介に流されてしまえば、今まで隠してきた僕の気持が知られかねない


そのためにも何とか説得をしなければ


「そ、そんなこと言ったって、寮長がそんな勝手許すはずが・・・



僕の言葉をさえぎるように恭介は



「廉忘れたのか


今の寮長はあの、先輩だろ・・・」


今の寮長、実際それほどよく知ってるわけではない


しかし、噂はよく耳にする


男女構わず好みのものにはすぐ手を出しまくり、他校の彼女は数えきれない


しかも、遠目から見ただけでも分かるほどの整った顔立ち


今の寮長になってからずいぶんと
寮内での規則が緩くなったとみんなが喜んでいる


そんな人なら恭介のこんな行動気にも留めないだろう・・・


僕が理解したのを確認するように


「な、だから心配なんてないんだよ


つーわけで、これからよろしくな



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