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狐の嫁入り

第4章 父の警告

「父さんはなぜ月子のことを知って・・・。」

「わたしが言ったのよ、ギン。」

そう言って入ってきたのは、イズネだった。

「イズネ・・・!!なぜそんなことをしたんだ?」

「・・・あなたが傷つくのが怖かったから。」

「俺は傷つくのを怖れてないし、月子はそんなことしないよ。」

「なぜ分かるのよ?『人間』たちは身勝手で愚かしい連中だわ・・・。」

「イズネには関係ないだろ!!」

ギンは語気を荒げた。

「出て行ってくれ。」

「ギンッ・・・。」

「出て行ってくれ!!」

彼はイズネを睨んだ。

「分かったわよ。」

彼女はそれ以上何も言わず、彼の部屋を出て行った。

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