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狐の嫁入り

第4章 父の警告

「ギン・・・。」

自分の部屋に戻ったイズネは、苛立ち、哀しみに―顔をゆがめた。

「どうしてあなたは、あんな人間の娘を好きになったの・・・?」

「なぜ、わたしだけをその瞳(め)に映してくれないの・・・?出逢った頃からずっとあなたが好きだったのは、わたしだわ・・・!!」

イズネはどうしようもない、報われない感情に囚われ―涙した。

―『嫉妬』という名の、その感情に囚われた彼女が、信じられない行動に出ることは、この時はまだ、イズネ自身でさえも―知るはずもない。
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