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ドラクエ短編集(クリアリ)

第3章 大切な人※エロ注意!

「…勘違いでは、ありませんよ……」

クリフトはアリーナを強く抱き締めた。

「あなたがあんな目にあって…怒りと後悔で気が狂いそうでした……」

その言葉に込められた想いに気付いて、アリーナの体はかあっと熱くなる。

「実際…本来使うべきではない禁呪を、魔物ではなく…人に、向けてしまった…神に仕える者として、失格です……」

「クリフト……」

真面目な彼のことだ。言葉以上に気にやんでいることがアリーナにも伺えた。

「あたしも…この国の姫として失格だけど……」

アリーナはクリフトの体に腕を回してぎゅっと抱きつくと、言った。



「クリフトがあんなに怒ってくれて、嬉しかった…」



「………!」



想いが通じ合った喜びとアリーナへの愛しさとで、クリフトの中で男としての正常な欲求が膨れ上がる。



「…アリーナ…さま…」



熱に浮かされたような熱く掠れた声で苦しげに囁くと、クリフトはアリーナの細い顎に指をかけてそっと上向きにさせる。



「無礼を、お許し下さい……」



今までに見たことのない表情で熱っぽく見つめるクリフトに、アリーナはそっと目を閉じて応える。

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