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ドラクエ短編集(クリアリ)

第1章 クリフト的運動不足解消法

「クリフト…ずるいよ…」

アリーナが拗ねてそっぽを向きながら言う。しかしクリフトは飄々とした様子で、アリーナの柔らかそうな亜麻色の髪を一房手に取ると、優しく口付けながら愉快そうな眼差しで彼女に訊ねる。

「私の何がずるいんです?」

「だって…媚薬、なんて…」

恥ずかしそうに言うアリーナに、くすりと笑うとクリフトは答えた。

「アリーナ様は『思いきり体を動かしたい』とおっしゃいましたよね?」

「うん…」

「ですから、思いきり体を動かせるように、ほんの少しだけ媚薬の力を借りるのですよ」

「うん……ん?そういう意味じゃ…っ…!」

反論しかけたアリーナの頬から首筋をクリフトの長い指がするりと撫でた。
びくりとアリーナの身体が震える。

「ほら…もっと動かしてさしあげますよ…」

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