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雪の日の空に

第2章 変化

「やっぱり素敵だよね、佑月さん。どうにかしてお近づきになりたいなぁ。」

塩沢 佑月というのが彼の名前らしい。

あれだけ格好良かったら彼女くらいいそうなものだが、そこは気にしないのだろうか。

でも美咲のことだから、彼女がいてもきっと奪い取るくらいの覚悟なのだろう。

私には塩沢さんより橋の上のあの人の方が気になるというのは美咲にだったら言ってもバカにしたりしないだろう。

「ねぇ、ゆき。この後予定空いてる?」

「うん、空いてるけど。」

今日もあの人に会えるかどうかなんて、予定には入らない。

たまにこうやって美咲に誘われて食事に行く事がある。

美咲の話は私には別世界の事で、聞いていて飽きない。

私の話も聞きたいと彼女は言うけれど、話すことがない私はいつも聞き役だ。

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