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雪の日の空に

第2章 変化

「2名様ですか?」

店に入るなり尋ねられたその質問に答えようと、口を開きかけた瞬間、「いえ、待ち合わせです。」と答えた美咲に目を丸くした。

「え!?ちょっと美咲、どういうこと?」

私の質問など聞こえていないようで、店内を見渡し誰かを探していた。

「美咲ちゃん、こっちこっち。」

1つのテーブルで、手を挙げて美咲を呼んでいたのは、営業課の先輩だった。

確か伊藤さんと同期の下田さん、その隣には栗色の髪が印象的な塩沢さんの姿があった。

美咲を軽く睨むと、彼女は舌を出して小さく謝った。

黙って連れて来るなんて。

他に人がいると分かっていたら絶対に来なかったが、どうやってあの塩沢 佑月を連れてきたのか。

美咲はやっぱり侮れない。

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