
雪の日の空に
第2章 変化
「こんな所でなにしてんの?」
ゆっくりと距離が縮まり、私のすぐ横で足を止めた。
何をしていると言われても、あの人の見ている景色が知りたくて、とは言えない。
「塩沢さんこそ。美咲はどうしたんですか?」
美咲が帰り際に塩沢さんに一緒に帰ろうとねだって居たのを思い出す。
「彼女なら下田に頼んだ。俺も家こっちなんだ、それに…。」
それに?
その後の言葉が何なのか気になって、首を傾げて彼を見た。
「いや、永橋さんだって女の子なんだから、1人で帰らせる訳にいかないだろ。」
その言葉に更に首を傾げる。
そんな事言われたのは初めてで、今までだってこの位の時間なら1人で外を歩いていたりしていたし、別に気にすることなんて無いと思ったから。
考え込む私を見て、微かに笑った塩沢さんは、私と同じ様に橋から空を見上げた。
あ…。
その時ひとつ謎が解けた。
誰かに似ていると思っていたその顔は、橋で見るあの人にそっくりで、つい見入ってしまう。
「ん?どうした?」
私の視線に気付いた塩沢さんと目が合い、咄嗟に視線を逸らした。
「い、いえ。すみません。」
「フッ。なんで謝んの、電車来ちゃうから行こうか。」
小さく返事をして、駅までの道を特に話す事もなく無言で送ってもらった。
ゆっくりと距離が縮まり、私のすぐ横で足を止めた。
何をしていると言われても、あの人の見ている景色が知りたくて、とは言えない。
「塩沢さんこそ。美咲はどうしたんですか?」
美咲が帰り際に塩沢さんに一緒に帰ろうとねだって居たのを思い出す。
「彼女なら下田に頼んだ。俺も家こっちなんだ、それに…。」
それに?
その後の言葉が何なのか気になって、首を傾げて彼を見た。
「いや、永橋さんだって女の子なんだから、1人で帰らせる訳にいかないだろ。」
その言葉に更に首を傾げる。
そんな事言われたのは初めてで、今までだってこの位の時間なら1人で外を歩いていたりしていたし、別に気にすることなんて無いと思ったから。
考え込む私を見て、微かに笑った塩沢さんは、私と同じ様に橋から空を見上げた。
あ…。
その時ひとつ謎が解けた。
誰かに似ていると思っていたその顔は、橋で見るあの人にそっくりで、つい見入ってしまう。
「ん?どうした?」
私の視線に気付いた塩沢さんと目が合い、咄嗟に視線を逸らした。
「い、いえ。すみません。」
「フッ。なんで謝んの、電車来ちゃうから行こうか。」
小さく返事をして、駅までの道を特に話す事もなく無言で送ってもらった。
