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雪の日の空に

第3章 似た顔

駅から5分ほど歩くと、目的地に着いた。

「お邪魔します。」

遠慮がちに中に入り、部屋の中をみわたす。

まだ、荷ほどきされていないダンボールがいくつか残っていて…。

塩沢さんが、つい最近まで海外に居たと分かる。

「ごめんな、散らかってて。」

気まずそうに笑い、フルフルと首を振る私にタオルと着替えを手渡してくれた。

「とりあえずシャワー浴びて、それに着替えて。」

男の人の家にのこのこついてきて、その上シャワーまで借りるなんて、そんなこと出来ない。

「そんな事まで、悪いです!」

「そのままじゃ、風邪引く。それに、服乾かさないと帰れないけど…泊まってく?」

それは、無理!

うだうだと迷っていると、半ば強引に脱衣所まで案内された。

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