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髪を乾かそうと、ドライヤーを探していると、ドアの開く音がした。

「あ…、おかえりなさい。シャワーありがとうございま…？」

振り向くと、そこには塩沢さんと同じ顔の、黒髪の男が立っていた。

「君は…。」

お互いに驚きを隠せないと言うように、身動きが取れない。

だってこの人、あの橋の上の人だ。

「そうか、佑月の彼女だったのか。」

当たり前だ、明らかにシャワーを浴び終わった女が男物の服を着ていればそう思うに決まっている。

「ち、違うんです！」

いきなり大きな声が出て、目を見開く彼に、色々説明したくても、この状況すら理解できない私は言葉に詰まった。