テキストサイズ

雪の日の空に

第3章 似た顔

今までの出来事を一通り説明すると、納得したようだった。

「あの…、あなたは?」

一刻も早く彼のことが聞きたくて、知りたくて、うずうずしている自分に気付く。

「佐月。佑月とは双子なんだ。」

双子…。

なるほど、通りで似ているわけだ。

佐月さんって言うのか。

「君の名前は?」

「永橋です。」

「苗字じゃなくて、下の名前。」

にっこりと微笑む佐月さんは、物腰の柔らかい穏やかな人なんだと感じた。

あの日この名前を呼んでいたっけ。

「ゆきです。」

私の名前を聞いて、少し驚いていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ