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雪の日の空に

第4章 表と裏

やっぱりいないよね…。

そこに佐月さんの姿はなかった。

とぼとぼと駅に向かう足取りは重く、まるで心と比例しているようだ。

「ゆき。」

後ろから聞き覚えのある声かして振り向く。

「なんで何も言わないの?」

「美咲…。」

「ゆきにとって私ってなに?」

口を聞かないと言っていた美咲が、不機嫌そうに後ろに立っている。

あんなに怒っているのに、わざわざ私を追いかけてまで私を追い詰めるのだろうか。

「ねぇ、黙ってないで、何か言ってよ。それとも私には話せないの?私たちってその程度の関係だったの?」

美咲…。

いったい何が言いたいの?

なんで泣いてるの?

「美咲。ごめん、話が読めない。私の事裏切り者だと思ってるんでしょ?」

「違うよ!」

興奮する美咲を近くの公園のベンチに座らせた。


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