テキストサイズ

雪の日の空に

第5章 再スタート

「もしもし?」

「ゆき?なかなか電話くれないから振られたかと思った。」

笑い混じりに聞こえるその声に顔が熱くなる。

電話くれないって言っても、1日も経ってないのに…

どうしよう、間違えて電話したなんて言えない。

「あの、迷惑じゃなかったですか?」

「なんで?嬉しいよ?」

電話越しに聞こえる声は少し低く感じて、くすぐったい。

「…今日はありがとうございました。友達にも好評でした。」

「そっか、良かった。またいつでもおいで。」

特に話したい事があって電話した訳じゃないから、会話が続かない。

「あの、じゃあ…おやすみなさい。」

「もう寝るの?早いな…。うん、おやすみ。また連絡する。」

電話を切った後、携帯を握り閉めてベッドに横になった。

心臓の音がドキドキ言っている

でもなんだかそれが心地良くて、静かに目を閉じた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ