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雪の日の空に

第5章 再スタート

やっと終わったと思った時には、もう終電まであと2分ほどだった。

「もぉ、最悪。」

電車は諦めて、歩いて帰ろう。

エレベーターが降りてくるのを待ちながら、明日もこの感じが続くかと思うと疲れがどっと押し寄せた。

エレベーターの到着を知らせるベルが鳴り、扉が開く。

し、塩沢さんだ!

「…お疲れ様です。」

こんな時間に私が居るのが不思議なのだろう。

驚いた様子で、立ち尽くしていた。

「お疲れ様…。」

エレベーターで誰も見ていないけど、社内だとなんだか気まずい。

乗り込んだエレベーターで、背を向けて立つ。

「髪、切ったんだ。」

後ろから聞こえる声に振り向く。

「はい…。」

エレベーターが1階に着いて、一緒に降りる。

塩沢さんとは、あれから1度も会ってない

噂のこと、塩沢さんの耳にも入っているよね?



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