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「だったら、俺と付き合ってる事にしちゃえば？」

「え！？」

佐月さんから簡単に出たその言葉に驚く

それって、付き合ってるフリをするって事だよね？

「そんな！悪いです！第一、佐月さんだってお付き合いされている方いますよね！？」

そうだ、佐月さんは思ってる人がいるんだ。

あの時の悲しそうな顔を思い出し、自分で言ったらその言葉でまた苦しくなる

「あー、いないよ？だから大丈夫。」

大丈夫？私が全然大丈夫じゃない。

「それに、俺だったらゆづと双子だし、見間違いって言えばみんな信じるよ？」

確かにそうかもしれない

でも…。

俯く私を下から覗く佐月さんの視線とバッチリ合った

「ゆき…？」

胸の痛みの正体が分からない程子供じゃなくて、この瞬間の私の顔の熱さがまたその正体を色濃く実感させられる事になる。

私…佐月さんの事…？