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雪の日の空に

第6章 恋心

驚いて顔を上げるとすぐ目の前に佐月さんの顔がある

「佐月さん…?」

そのまま押し倒されるようにソファーに仰向けになる

私の上に乗るような形でじっと笑顔で見つめられている

これは…どういう状況?

困惑してる私をよそに、佐月さんの顔が近づいてきた

え?なにこれ…

ドキドキと鳴る心臓に思わずギュっと目を瞑った

「佐月さん、じゃないでしょ?」

耳元でそっと囁かれ、背筋がぞくりとする

佐月さんの髪が顔にかかってくすぐったい

「早く言わないと。」

佐月さんの手が私の肩から流れるように首へ移動する

言わなければ、と思えば思うほど緊張で言葉が出ない

耳元で囁いていた佐月さんは、頭をそっと首元に移動させ

チュっと音を立てて首にキスをした

「っ…。」

思わず出そうになった声を押し殺し、グッと口を噤んだ

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