《番犬女》は俺のもの
第1章 生徒会の番犬
「──…」
カツ カツ カツ カツ
階段を降りる鋭い靴音
「…おい…見たか」
「ああ、見たよ…」
茜が降りた後の階段で、彼女の後ろ姿を見ながらこそこそと話す数人の男子たち。
「番犬が、エロ本持って歩いてんな…」
「えっ!? あいつ女の癖にそんな趣味かよっ」
「馬鹿かお前!…誰かのを没収したに決まってんだろうが…!!」
「な、なるほどな…」
「…ってことはその目的地は…」
彼等は階段を引き返し、三階の窓から校舎の裏を見下ろしていた。
すると暫くして…そこに茜が現れる。
大股で歩いていた彼女はある場所の前で立ち止まった。
──焼却炉だ
「…ゴクリ」
茜の行動を上から見守る男たち。