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《番犬女》は俺のもの

第9章 おしおきの時間


「…それもこれもっ 全部お前のせいだからな…っ、奴等をいきなり殴り付けて……」

いつもの憎まれ口しか出てこない。



「…ぅん、ホンとにそーだよね」

「……!!」



違う…こんなことを言いたいんじゃない…。



気不味くなって茜は立ち上がった。

この話題はもうやめよう…

そして彼女は部屋の中を散策する。



「何探してるの…」

「ボタンだ。シャツのボタンが四つほど足りない」

崩れた段ボールの山を押し退けながら、暗いビルで目を凝らしてボタンを探し始めた。


ブレザーのも二つ吹っ飛んでる…

あれはちょい高めだからな。


破らずに、普通に脱げばよかったと後悔しても後の祭り。

あの時は怒りが頂点にのぼりすぎて冷静じゃあなかったから仕方がない。


…そう考えている間にも、茜は三つのボタンを見つけ出していた。


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