《番犬女》は俺のもの
第16章 新婚生活 開始!?
「…ハァ…ハァ…ハァ」
“どうせランニングを終えて家に帰ったら、あいつが朝食を作って待っているんだろう…”
リズムよく呼吸をしながら走る茜。
.......
──二人は同棲中なのか?
と勘違いしてはいけない。
このどうみても普通でない朝を
これを生み出した原因は五日前の出来事だ。
まずはその日に遡ってみようと思う。
───…
4限の授業が終わってのお昼休憩。
茜のクラスではいつものように皆が弁当を取りだし机をくっ付けあい、男子が購買で勝ち取ったドでかカレーパンの自慢をしていた時──
「茜さーん」
扉が開いて教師と入れ違った彼が、茜の名を呼んで教室に入ってきた。