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だがひとつだけ問題がある。


凰鳴高校はアルバイト禁止なのだ。



つまり彼女は校則違反をしているわけで、学校の人間にこの事がばれるわけにはいかない。

とくに今の学校での立場上

彼女が校則を破ることによって現れる影響は非常に悪いだろう。


だらしがない男子たちをなんとか整えているのは、《番犬》に対する恐れなのだから──。



説得力がなくなれば

男子生徒になめられて

抑えが弱くなる。


そうなれば一番に、生徒会長である梗子に迷惑がかかるわけで…それだけは避けなければいけなかった。




“ 絶対に漏れないようにしないとな… ”




倉庫の横にあるプレハブに入って着替えをすませ、荷物を持って茜は外へ出た。










「──…!!!」



「お疲れサマ」