テキストサイズ

《番犬女》は俺のもの

第16章 新婚生活 開始!?



「小さいときに両親が離婚…。

それから女手ひとつで子供を育ててきた母親も、もともと身体が丈夫でなかったのもあって病気がちになってしまった……」


「──…!! お前…っ」


「家にはまだ幼い妹が二人いて、茜さんは彼女たちも守らなきゃならない。だからこうして学校に通いながらも家計をひとりで養っているんだね」



全部、わかってるさ


そうとでも言うように彼の手が頭を撫でてきた。





“ 篠田…!! ”



茜は呆然としていた。



「何故、お前はそこまで…」



ここまで言われると感心すらしてしまう。






.......








「何故そこまで自信満々に…っ、嘘っぱちを並べられるんだ!」


「──…あ、違った? けっこーいい線いってたと思ったんだけど…ハハ」


「勝手に私を悲劇の主人公にするなよ」


そう彼の言ったことは大嘘だ。


いや…実は少しだけあっているけれど(汗)
確かに家計は苦しいけれど

根本的な理由が全く違う。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ