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《番犬女》は俺のもの

第3章 天敵現る


けれどそんなことを、彼女が許す筈もなく

数日後

下着泥棒の男は病院送りにされる。


彼の前に現れ、余裕めいた笑みを浮かべるその顔に拳をめりこませた《女生徒》を、バスケ部の後輩たちがしっかりと見ていた。


返り血を浴びた拳と
怒りの炎をたぎらす切れ長の瞳──


一連の事件の結末は瞬く間に学園中に知れ渡る。



相手の男は下着泥棒の一件が広まるのを嫌がりその女生徒を訴えることはしなかったが

主に手を出して《番犬》を怒らせた男がどうなるかを知らしめたこの事件以来、彼女は恐怖の対象になってしまったのだ。







──あれから三ヶ月



久藤 茜を知らないものは、この学園にひとりとしていない…。











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