《番犬女》は俺のもの
第18章 おちゃらけプリンスの正体
授業が終わり…
デッサンを前の机に提出して、画板を並べて片付ける生徒たち。
周囲の生徒は気がついていなかった
茜が精神的にとてつもなく疲労していることを。
ただ機嫌が悪いことは察していたし、その原因も皆が知っていた。
「…ハァ」
「アカネ、次の授業は選択なんだろ?僕は何に行けばいーかな」
「先生に聞け」
誰もが彼女に気を遣っているのに、こいつだけは図々しくて(汗)
三限目は理科の選択授業で、各々で受ける科目は違っていた。ちなみに茜は物理だが…
「キミは?」
「化学だ」←即答
「じゃあ僕も化学にするよ」
“ 勝手にしろ ”
してやったりと鼻で笑いながら茜は階段を下っていく。