《番犬女》は俺のもの
第18章 おちゃらけプリンスの正体
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零が保健室に行く道中
すれ違う生徒からのどよめきは絶えなかった。
(↑当たり前だバカ野郎)
階段ですれ違った教師でさえ、驚きのあまりに注意するタイミングを失ってしまう。
そして彼は目的の教室にたどり着いて扉を横にひいた。
“ また、誰もいない ”
保険医はいつも何処にいるのだろうか。
予備のジャージの置き場所など知らない零は、聞く相手もいないので黙って中を見渡した。
あの辺の引き出しにおさめてあるのか…
だがそれらを開けて確かめるのに零は面倒くささを覚える。
「僕も探そうか?」
「──…」
動く気配のない零の背後から
別の男が入ってきた。