《番犬女》は俺のもの
第4章 Rock oN!!!
店に入る。受付を済ませて、それぞれにセルフでドリンクを選び部屋へ向かった。
照明の落ちた暗い部屋だがカラフルなライトが天井をぐるぐると照らしている。
真ん中のテーブルを囲むようにソファーに座った。
「2時間しかないんだし、どんどん歌っちゃいましょう♪」
「誰から歌うー?」
転校してきたばかりの零にいきなり歌えというのは、流石に気がひけたのだろう。
ノリのいい彼女たちは自らが進んで歌を入れ始めた。
「…じゃあわたしはこの曲!」
「これ知ってる、今やってる月9の主題歌でしょ」
「そうだよ~」
♪♪─ ♪ ♪ ~~♪♪♭♪
アップテンポの可愛らしいメロディ
恋を唄った女性らしい歌詞
「……」
茜は苦笑いだった。