《番犬女》は俺のもの
第22章 茜サンは、強いよね
ソファーの上で零が茜に迫っていく。
「お願いだから、逃げないで」
「篠田ッ」
ブレザーを脱がされ押し倒された。
そして彼女が抵抗しないように…零は素早く唇を重ねる。
すると狙い通りに茜の動きは止まって
戸惑いつつも彼女は目を閉じた──。
こういうときに限って、茜は上手い対処方を知らない。
“ ズルいよ… ”
そこが特別にカワイイんだけど。
「……好きだよ、茜さん」
....チュッ
強くて可愛い、そんなキミが大好きだ。
何度も何度もほどこされる口付け──
それはただ甘いわけじゃなくて、甘酸っぱいと形容するのがふさわしいほどの初々しさ。