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《番犬女》は俺のもの

第4章 Rock oN!!!





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クラスの男子は来ていないということもあり

篠田 零の歓迎会はまた仕切り直しましょうと提案して、女生徒たちはカラオケが終わると解散した。


「暗くなったが、大丈夫なのか?」

「…はい…// …みんな家はここから近いから」


遅くなった帰り道を心配した茜に
照れる女の子たち。



茜はそうかと返事をすると

寄り道を断ってまっすぐ自宅へ帰っていった。







「──…」



テク テク テク


カラオケ店のある通りを出て、車の往来が激しい大きな交差点に差し掛かる。

信号が赤なので横断歩道の前で立ち止まった。





「……、お前…」


「…別につけてるわけじゃない。俺の家もたまたまこっちってだけ」


彼女の真横で同じように立ち止まった零を、茜は鬱陶しそうに見上げた。



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