《番犬女》は俺のもの
第1章 生徒会の番犬
…と、説明が遮られたのでもう一度はじめから。
ここは凰鳴高等学校
学力的にはわりと優等生が集まるこの学校は、三年前までは男子校であった。
だが隣接していた凰鳴女子高等学校との合併が決まり、共学になったのが三年前…。
理由は知らない
どうせ、男女共生社会を実現すべく…みたいないまどきの教育論であろう。
しかし──そんな理想はあ・さ・は・か、であり
学力こそ同程度であれ、この二つの学校の風紀は天と地の差と言えるものだった。
もともとの校則の厳しさがまず違っていたのだ。
男子校である凰鳴高校の校則は、あってないようなもの…
髪染めもピアスも《派手でないもの》なら許されていた( 地味な髪色ってなんだよ…青か? )
ゲーム機器や携帯も、校内での使用こそ禁じられているが持ち込むのはOK。
雑誌や本は基本的に禁じられていないので
休憩時間はそっち系の写真集で盛り上がり、下ネタが教室中を飛び交う始末──。